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世界文化遺産にも指定されているこの下鴨神社は桜門、舞殿、神服殿、中門等、見所を挙げればきりがありません。 境内の糺の森は観光客のみなさんのみならず、小生等地元住民にも散歩道として愛されています。 毎年お盆には境内にて「納涼古本まつり」が開かれます。 ここは、上賀茂神社とは兄弟のような関係にある神社で、同じように平安京の造営以前(一説には西暦紀元以前)から、賀茂氏によって守られてきた神社です。 正確には賀茂御祖神社といい、祭られているのは上賀茂神社に祭られている神様の両親に当たる男女一対の神々なので、「兄弟」というよりは「親子」神社と表現した方がいいかもしれません。 この賀茂氏は元々、大和平野南部(現在の奈良県御所市)に住んでいた豪族でしたが、その一部がこの鴨川流域に住みついて活動するようになりました。 賀茂氏は糺の森周辺を中心に、京都盆地北部を開拓、何百年もかけてこの地を徐々に徐々に開拓していくことになります。 いわば賀茂氏は京都のパイオニアで、上賀茂から下鴨に下る一帯には平安京以前に、素朴で厳かな神道文化が育まれていたのです。 この賀茂氏の繁栄に力を貸していたのが、今の千本丸太町から右京区中心部までの地域を支配していた渡来人の氏族・秦氏なのですが、これについては次回以降、お話させていただきたいと思います。 |