プロバイダーの「ポート25制限」とは何?

加入しているインターネットのプロバイダーが、「ポート25を制限する」という告知をしてきました。迷惑メールを防ぐための対処らしいのですが、どんな機能なのでしょうか。

迷惑メールを防ぐために一部のプロバイダーが導入している技術的な手法が、「ポート25ブロッキング(Outbound Port25 Blocking)」です。迷惑メール業者のサーバーやウイルスに感染したパソコンから送信された不正なメールをプロバイダー内でしゃ断し、迷惑メールの外部への送出を防ぎます。プロバイダーの「ぷらら」が今年1月から、「WAKWAK」は3月から導入しました。

 ポート番号とは、簡単に説明するとネットワーク経由で送るデータを識別するための数値です。例えばメール送信用のデータには「25」、ホームページの表示に使われるデータには「80」という番号が割り当てられます。ネットワークからデータを受け取ったパソコンはポート番号を確認し、ポート番号に合ったアプリケーションにデータを送ります。

 通常の電子メールは、プロバイダーのメールサーバーを経由して、インターネットに送出されます。一方、迷惑メール業者が自前のメールサーバーを持っている場合は、プロバイダーのメールサーバーは経由せずにインターネットへ直接送出されます。また、パソコンに感染するウイルスの中には、メールサーバー機能を内蔵してウイルスメールを自動送出するものがあります。これら不正なメールでも、ポートは25番が使われています。

利便性に一部低下も

 ポート25ブロッキングは、正規のメールサーバーを経由する場合を除いて、ポート25を使うデータはすべてプロバイダー内のネットワークでしゃ断する機能です。こうすれば、通常のメールは従来どおりに送出できる一方、迷惑メール業者やウイルスに感染したパソコンが送出したメールだけを取り除けます。

●ポート25に制限を加えて迷惑メールの送信を防ぐ
プロバイダーのメールサーバーを経由する場合を除き、ポート25を使った通信を内部で止める。こうすることで、迷惑メール業者が自前のメールサーバーを使って送信した不正なメールの送出を防ぐ。ウイルスに感染したパソコンから勝手に送信されたメールを止める効果もある

 ただし、ポート25に制限を加えることで、一部のユーザーの利便性が低下するというデメリットも生じます。例えば、WAKWAKでネット接続しつつ、別に契約している他社のメールサーバーを使ってメールを送信することはできなくなります。

 外部のプロバイダーが提供している、Webページ上でメールを表示する機能を利用するか、ポート25を使わない特殊なメールサーバーを利用する必要があります。

 ぷららでは、極端な利用制限をかけるとユーザーが不便に感じることから、現状ではauやボーダフォンなど携帯電話向けのメールに対してだけポート25ブロッキングを有効にしています。