EGはコピーで劣化する? JPEG形式の画像はコピーを繰り返すと画質が徐々に劣化すると聞きましたが、本当でしょうか? 本当だとすると、デフラグによっても劣化してしまうのでしょうか。 JPEG形式の画像ファイルのコピーを繰り返しても、画質が劣化することはありません。JPEG画像の画質が劣化するのは、上書き保存を繰り返す場合です。色や明るさを補正するなどの加工をするたびに、上書き保存を繰り返していくと画質は確実に劣化していきます。加工を繰り返す際には、保存しないで一気に済ますか、劣化のないTIF形式やPNG形式などで一時保存し、加工作業が終了した時点でJPEG形式で保存するようにします。劣化のメカニズムを簡単に見ていきましょう。 パソコンの画像は微細な光る点の集合で構成されています。各点を何色に光らせるかという情報が画像データであり、これを記録したのが画像ファイルです。しかし、この情報をそのまま保存すると、パソコン画面全体(1024×768ドット)でさえ約2.3MB、デジカメの画像などはさらに大きくなってしまいます。これでは使い勝手が悪いので、通常は、データに演算処理を施し、情報量を減らしています(圧縮とも言う)。圧縮処理にはいろいろな手法がありますが、情報を整理する方法(ロスレス圧縮/可逆圧縮)と情報を省略する方法(ロッシー圧縮/不可逆圧縮)に大別できます。 JPEG形式は後者、つまり、圧縮するときに情報が欠落する手法を用いてます。JPEG形式の圧縮処理をごく簡単に説明しますと、画像を8×8ドット単位の格子で区切り、この格子を色の似たタイルで置き換えるといった演算を行います。タイルに置き換える時、情報は失われますが、自然画の場合は人間の目で見てもあまり劣化が目立ちません。 グラフィックスソフトなどでJPEG形式の画像ファイルを開いて画面に表示するだけなら、劣化は起こりません。しかし、画像に変更を加えて上書き保存すると、画像データには情報の欠落が起こる演算処理が加えられることになり、画質が劣化するわけです。1回や2回の上書き保存では劣化は目立ちませんが、繰り返すと目に見えて劣化したことが分かるようになります。 ●繰り返し保存による画質の劣化
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