パソコン譲渡時のライセンスはどうなる?

要らなくなったソフトやパソコンを人に譲ったり、廃棄する場合、ソフトのライセンスはどうなるのでしょうか。何か気を付けることはありますか。

パッケージソフトを人に譲れるかどうかは、基本的に各ソフトの使用許諾契約の内容によります。その内容はソフトによってまちまちで、譲渡が認められない場合もあります。これはネットオークションでソフトを販売する場合も同様です。

 例えば、パッケージのWindows XP Home Editionの場合、使用許諾契約書には「一度に限り他のユーザーに譲渡することができます」と明記されています。この契約書はWindowsをインストール、セットアップする際に現れる画面で確認できます。ただし、マイクロソフト製品では通常、アップグレード版とアップグレード対象製品(旧版)とはセットでライセンスが認められているため、不要になった旧製品だけを切り離して譲渡することはできません。

 一方、パソコンに当初から搭載されていたソフトも、使用許諾契約に従うことに変わりはありません。例えばWindowsやOfficeは一般に、一定の条件の下で、そのパソコンと一緒に譲渡できますが、ソフトだけを譲渡することはできません。

 パソコンに搭載されていたWindowsやOffice以外のソフトについては、許諾内容はさまざまです。ちなみに、NECは7月から使用済みの自社製品を買い取って再生し、「NEC Refreshed PC」として販売する事業を開始しました。同社は、譲渡後の利用が認められているソフトだけを再インストールし、そのソフトだけが入ったバックアップメディアを標準添付しています。

 ソフトを廃棄する場合は、パッケージソフトでも、パソコンに搭載されていたソフトでもライセンス関連の特別な手続きは必要ありません。