スパイウエアはウイルスと何が違う? 最近、個人情報を漏らす「GAIN」や「Web Hancer」なるスパイウエアが増えているようですが、ウイルスとは何が違うのでしょうか。何か有効な対策はありますか。 スパイウエアとは、パソコン内にある個人情報などをインターネット経由で流すソフトやプログラムのことです。一部の企業が、ユーザーの意識やニーズをつかむためにスパイウエアを利用しています。企業は、開発したソフトをユーザーに無償で提供する代わりに、スパイウエアをパソコンに組み込み、個人情報の提供を求めることがあります。そうして得た情報を参考にすることで、ユーザーの好みに合うようなポップアップ広告を表示します。 スパイウエアは、パソコン内の情報を外部に流すという点ではウイルスと似ています。両者の違いは「目的の明確さ」と「自己増殖性」。スパイウエアは多くの場合、企業の営利目的です。パソコンへの侵入は、スパイウエア自身では行いません。
一方、ウイルスは個人や比較的小さなグループがいたずら目的で作ったケースがほとんどです。破壊範囲を広めるために、自己増殖して他のパソコンへ感染するのも特徴です。 現在のところ、スパイウエアは違法ではありません。ソフトによっては、インストール時にスパイウエアが入ることを明記し、ユーザーに同意を求めてきます。しかし、多くのユーザーは内容を読み飛ばしたり、英語でよく理解できないなどの理由で、知らないうちに導入されているのです。また提供する個人情報も、ブラウザーの閲覧履歴やメールアドレスなど、プライバシーの侵害になりかねない内容です。そのため各方面から強い批判が出ています。
専用ソフトで駆除する スパイウエアはウイルスと似ていますが、大半のウイルス対策ソフトでは効果はありません。現状では、スパイウエア専用の対策ソフトを利用します。この分野で有名なフリーソフトが、スウェーデン・ラバソフトの「Ad-aware 6」(http://www.lavasoft.de/japanese/support/download/から入手可能)です。国内の市販ソフトでは、ネットジャパンの「PestPatrol 4.2」があります。こちらは「Ad-aware」よりも検出対象が広く、サポートを受けやすいのが利点です。基本的な操作はウイルス対策ソフトと同じで、最新の定義ファイルを入手してからスパイウエアを検索、削除します。 ウイルス対策ソフトでも、トレンドマイクロの「ウイルスバスター 2004」やシマンテックの「Norton AntiVirus 2004」などの最新版では、スパイウエアに対応します。 |
||||||||||||||||||||||||||
|