バッテリーだけ新品にできる? 中古のノートパソコンの購入を検討していますが、バッテリーの寿命が気になります。バッテリーだけ安い値段で新品同様にすることはできませんか。 ノートパソコンのバッテリーは使用すればするほど、電池の容量が減っていきます。2、3年使っていたら、バッテリーでは短時間しか駆動できなくなった、などということも珍しくありません。中古で販売されているノートパソコンも、少なからずバッテリーは消耗していますから、購入する際も注意が必要です。 実際、販売店では、中古パソコンの本体には一定の保証期間を設けているのに対し、バッテリーについては保証対象外にしています。 バッテリーだけを新たに買い直せば新品同様に戻せるわけですが、純正のバッテリーは1万〜3万円くらいと意外に高いのが悩みどころです。また古いパソコンなどの場合、在庫が既になくなっていて、入手できないようなケースもあります。 こんなときは、中古バッテリーの再生サービスを使う手があります。ベイサンコーポレーションがサービスを提供中で、9月には中古パソコン最大手のソフマップがベイサンと提携、店頭でサービス受付を開始しています(下の写真)。
この再生サービスは、駆動時間が短くなったバッテリーパックを解体して、パック内のリチウムイオンバッテリー(セル)を新しいものに交換するというものです。下の写真の丸い円筒形のものがセルです。セル以外の制御回路や外枠ケースなどは、再利用します。新しいセルに変え、結線して、通電試験などを行った後、組み立てて元の状態に戻します。
これまで販売された多くのノートでこのサービスを利用できますが、再生対象はリチウムイオンに限られます。ニッケル水素を利用する一部のパソコンでは使えません。現在の対応機種は約430機種になります。 このサービスのメリットは大きく2つあります。1つは純正のバッテリーを購入するより20〜50%安く上がることです。2つ目は再生サービスによって電池の容量がアップすることです。リチウムイオンの1本当たりの容量は技術改良により年々増えています。例えば、3〜4年くらい前と比較すると、1本当たりの容量は2〜3割アップしています。このため、昔のバッテリーパックに最新のセルを入れるとその分容量がアップし、駆動時間が長くなります。 3年前のソニーの「バイオノートSR」で比較してみると、純正品が2万7090円なのに対し、再生品は1万4490円と半額近くで済みます。容量も2割程度アップします(下図)。富士通の「FMV-BIBLO LOOX T8/80W」の場合は、価格が3割程度安く、容量が16%多くなります。 なお、ユーザーが店頭で預けてから再生して受け取るまでに2週間程度かかります。その間はAC電源で駆動して利用することになります。
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