「おとくライン」のメリット・デメリットは? 最近、NTTより料金が安いことをうたう新しい電話サービスがいくつか登場しています。メリットとデメリットを教えてください。 NTTに対抗する新しい電話サービスの提供を始めた電話会社は3社あります。KDDIが「メタルプラス」を2月1日に、日本テレコム(おとくライン)や平成電電(CHOKKA)は2004年後半にサービスを始めました。 3社のサービスに共通するのは、NTTとの契約が不要なこと。今まで多くの通信事業者が提供してきた「マイライン」サービスとの違いはここです。マイラインでは、通話料を支払う電話会社を選べましたが、基本料だけはNTTに毎月支払う必要がありました。これに対して新サービスは、基本料もKDDIなどに一本化して支払います(下図)。契約すべき相手は、NTT以外になるわけです。マイラインのように複数の事業者との込み入った契約形態を取らずに済むうえ、利用に当たって先頭に識別番号を押す手間もかかりません。これまでNTTが独占してきた電話サービスに、本当の意味でライバルが生まれたと言えるでしょう。
こうした競合サービスに申し込むメリットとして、料金の安さも挙げられます。NTTに支払う必要のあった加入時にかかる施設設置負担金(3万7800円)が不要になります。月額料金も安く済みます。通話料についてもわずかに割安です。毎日長電話をする人なら、月々数百円浮かせることも可能です。各社は特定の電話番号あての通話料を無料にするなど、お得度をさらに上げるキャンペーンを展開中です。
デメリットがあるとすれば、使えるADSLサービスが限られてしまうことです。現状、グループ会社など特定のADSL事業者が提供するADSLサービスしか契約できません。KDDIならDION(イー・アクセスを利用)、日本テレコムならYahoo! BBといった具合です。原因は、ADSLサービスが電話会社とADSL事業者が提携して実現するサービスであるためです。KDDIや日本テレコムなどは現在、ほかのADSL事業者との交渉を進めている段階です。
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