プリンターの印刷にかかるコストは?

インクジェットプリンターを使った場合、印刷にかかるコストは1枚当たり、いくらぐらいになりますか。インクカートリッジ代と用紙代が気になります。

ここ数年、フィルムのプリント写真と同じ感覚で、デジタルカメラの画像をインクジェットプリンターで印刷するユーザーが増えています。普通紙に文書やWebページを印刷している程度であれば、印刷にかかる費用はそれほど気にはならないかもしれませんが、デジカメの画像を写真用紙に高画質で印刷していれば話は別です。設定を間違えて印刷ミスをすれば、数十円単位でお金を捨てることになります。実際、L判の写真用紙に印刷した場合は、1枚当たり30円前後の印刷費用がかかります。

 印刷にかかる費用は、インクと用紙のコストに分けられます。インクコストは購入したプリンターで決まりますが、用紙コストは使用する製品で異なります。まずはインクのコストについて考えてみましょう。

 インクジェットプリンターを販売しているメーカーは、インクコストを独自の計算方法で算出して、カタログやWebページなどに表記しています。例えばキヤノンの場合、24枚の写真データを用意し、それをL判用紙(プロフォトペーパー)にフチなし印刷する条件で計測しています。各インクカートリッジが空になるまで印刷を続け、「インクの標準価格÷印刷できた枚数」を算出し、それら各色分を合計したものをインクコストとしています。

 このテストによれば、キヤノンの最上位モデル「PIXUS 950i」では、画像をL判の「プロフォトペーパー」に印刷すると、約14.7円のコストがかかります。

 一般的にインクコストは、使用するインクの色数が少ない方が安くなります。同社の4色プリンター「PIXUS 850i」でのインクコストは約5.2円で、6色で印刷するPIXUS 950iの1/3程度です。この傾向は、キヤノン製品だけでなく、セイコーエプソン製品など、他の製品でも同様です。

用紙は安く購入できる

 用紙にかかるコストは、購入する用紙によって違います。特に写真用紙は印刷画質も違えば、価格も違います。画質についての評価は個人差があるので、ここでは言及しません。ただ、どの用紙にもいえることが1つだけあります。入り数の多い用紙を購入すると、1枚当たりの価格が安くなるのです。

 セイコーエプソンの「PM写真用紙」の場合、20枚入りのパッケージだと1枚当たり25円しますが、100枚入りだと同12円まで安くなります。もし、購入する用紙が画質的に満足できるものなら、多めの枚数が入ったものを購入するといいでしょう。毎回、20枚入りを購入している方はお試しください。


●デジカメ画像をL判用紙1枚に印刷したときのコスト



コストの計算方法
キヤノンのインクコスト計算方法は、写真画像を24枚用意し、それをL判用紙にフチなしで連続印刷する。各インクタンクが空になるまで印刷を続け、各インクごとに「インクの標準価格÷印刷できた枚数」を計算。最後は各色分を合計してインクコストを出す。用紙のコストは「プロフォトペーパー」(50枚入り1100円)を使って計算した