160GBのHDDに交換できる?

ハードディスク容量が20GBのWindows Meパソコンを使っています。160GBくらいのHDDと交換したいのですが、137GB以上だと問題があると聞きました。大丈夫でしょうか。

ハードディスク(HDD)は、パソコンによって使用できる容量に違いがあります。これはパソコンの販売時期などによって、対応するHDD規格が異なるためです。ご質問にある137GBの制限とは、Windows Meパソコンが標準的だった時のHDD規格「ATA-5」が扱える最大容量です。この規格のままだと、160GBや250GBといったHDDを接続しても137GB以下として認識されるか、最悪の場合はまったく使えません。

 この137GBの壁を打ち破るため、米マックストアは2001年6月に「48bit LBA」、通称「Big Drive」と呼ばれる規格を発表しました。ハードウエアの仕組みを大きく変えることなく使える容量が増えたことで、多くのメーカーがこの規格に賛同しています。137GB以上のHDDを使うなら、パソコンが48bit LBAに対応する必要があります。

●容量を決めるアドレス数

 では、HDDの容量制限がなぜ起こるのかを説明しましょう。HDDは、ディスク上に並ぶ同心円状のトラックを区切った「セクター」を最小の記録単位として扱います。セクターに入るデータ容量は512B(バイト)です。各セクターにはアドレスという通し番号が割り当てられ、パソコンはこれを参照してデータを出し入れします。割り当てられるアドレスの数には限りがあるため、それ以上のセクターがあってもパソコンでは認識できません。

 ATA-5では、28ビット(2の28乗)分のアドレスが割り当てられます。つまり2の28乗個のセクターを合計した約137GBが容量の限界となります。48bit LBAでは、その名の通りアドレスを48ビットに拡張。管理できる容量は約144PB(ペタバイト。1PBは約100万GB)となり、容量制限は事実上無くなりました。

●HDDの用量はセクターをいくつ管理できるかで決まる
HDDは、ディスク上に並ぶ同心円状のトラックを区切ったセクターという最小の単位ごとに管理する。最大容量は、このセクターをいくつ管理できるかによる。48bit LBAではセクターの通し番号であるアドレスを28ビットから48ビットに拡張している
PB=ペタバイト

 48bit LBAを利用するには、BIOSやドライバーの対応が必須です。しかし、多くのWindows Meパソコンは48bit LBAに非対応なので、メーカーに問い合わせるなどしてBIOSやドライバーを入手する必要があります。ドライバーに関しては、インテルのチップセットを使ったパソコンなら、同社が用意している「IAA(Intel Application Accelerator)」というユーティリティをインストールすることで対処できます。

 確実なのは48bit LBAに対応したIDEインタフェースボードを増設して、そこにHDDを接続することです。大半の製品にはOSごとのドライバーが付属しています。実勢価格は5000〜6000円程度です。ただ、一部の省スペースパソコンはボードを装着する拡張スロットを備えていません。購入前に確認しましょう。

拡張スロットに空きがあれば48bit LBAに対応したインタフェースボードを増設するのが確実(上は、アイ・オー・データ機器の「UIDE-133」)