Super AG対応の意味は? 我が家でも無線LANの導入を検討しています。パソコン販売店の売り場へ行くと「Super AG」対応をうたった製品があります。これはどのような機能なのですか。 Super AGは無線LANの通信速度を向上させるための技術です。無線LANの制御チップメーカーである、米アセロスコミュニケーションズが開発しました。
無線LANの通信速度は、11aや11g規格の場合、最大54Mbpsとされています。しかし実際に測定してみると、最大でも20Mbps程度です。なぜなら、通信時には、実際のデータ以外にさまざまな制御信号を送信しているからです。また、ほかの機器と通信のタイミングを取るために、何も電波を出さない待機時間を取ることも理由の一つです。 Super AGは、この待機時間や制御信号をできるだけ少なくします。具体的に説明しましょう。無線LANでは、データを小さな細切れにして、それぞれに制御信号を付け加えて順番に電波で送り出します。Super AGでは、その細切れと細切れの間に入る待機時間をできるだけ短くします。さらに、細切れの中のデータ容量を最大で2倍程度に拡大します。こうして、通信するときの待機時間と制御信号の割合を下げるのです。 送信データを自動圧縮する機能もあります。テキストファイルなど圧縮しやすいデータで効果が出やすいとしています。圧縮の「あり」「なし」を選択できる製品もあります。 実際に、通信時間を比較しました(下図)。結果は、Super AGの有無で約20秒と大きな差が付きました。ただ、データ圧縮による違いはほとんど出ませんでした。「圧縮あり」でJPEGやMPEGなど既に圧縮されているデータを送ると、速度が遅くなることもあります。通常は「圧縮なし」と設定しておけばよいでしょう。
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