CCDのサイズの意味は?

デジタルカメラのCCDのサイズには1/1.8型、1/2.7型などがありますが、それらの違いは何ですか。サイズはどういったことに影響するのですか。

デジタルカメラのスペック表には、CCDの欄に「1/2.7型CCD」などと書かれています。この「1/2.7型」という数字はCCDのサイズ、実際にはその対角線の長さを示しています。
●CCDの「型」はサイズの違いを表す
CCDのサイズは、対角線の長さで表現される。サイズが小さいほど機器を小型に設計できるが、1画素の面積は小さくなるので光を集めづらくなる。「型」は「インチ」で表記されることもあるが、この場合「1インチ=25.4mm」ではない

 現在デジタルカメラでは1/2.7型、1/2.5型、1/1.8型などのサイズのCCDが使われています。CCDは受光素子(画素)の集合体で、レンズを通ってきた光を受け取って電気信号に変換します。画素数が同じ場合、CCDのサイズが大きいほど1画素が大きくなります。すると1画素でより多くの光を集めることが可能になるため、理論上、画質の向上に有利といえます。

 しかし、デジタルカメラの画質の良し悪しはCCDのみで決まるわけではありません。レンズや、CCDが出力する電気信号から画像を形成する回路の性能なども影響します。「大きなCCD=高画質」とは、必ずしもならないのです。例えば、1/2.7型は1/1.8型より受光素子のサイズは小さいですが、それを搭載したカメラの画質が劣るとの評価は受けていません。

 現在、コンパクトタイプのデジタルカメラは小型・薄型化が進んでおり、設計上の理由から、その多くは1/2.7型などのサイズが小さいCCDを搭載しています。

 ちなみに、1/2.7型の「型」は「インチ」と書かれることもありますが、ここでは通常の「1インチ=25.4mm」ではありません。CCDが登場する前にビデオカメラで使われていた撮像管と表示方式を合わせるため、慣習的に特殊なサイズが使われています。1/2.7インチは6.6mmほど、1/1.8インチは約9mmとなります。