リソース不足の解消法は?

デジカメ写真入りの転居通知ハガキを作っていたら、「リソースが少なくなりました」と警告が出ました。どうすればよいのでしょうか。OSはWindows 98です。

リソースはWindows OSが使う記憶領域です。リソースが極端に少なくなると、Windowsの動作が不安定になり、ときにはハングアップすることもあります。リソースの容量はWindows上で決められており、パソコンのメモリー容量を増やしても問題は解決しません。

 リソースはWindows OSが使う記憶領域です。リソースが極端に少なくなると、Windowsの動作が不安定になり、ときにはハングアップすることもあります。リソースの容量はWindows上で決められており、パソコンのメモリー容量を増やしても問題は解決しません。

 Windowsの核となるプログラムは3つの要素で構成されています。ファイルの入出力やプログラムの実行を管理する「KERNEL」。次にウインドウやアイコンといったユーザーインタフェースを管理する「USER」。3つ目が、画面描画や印刷などグラフィックスを管理する「GDI」です。

 このうちの、USERとGDIのためのメモリー領域がリソースです。Windows 95/98/Meでは、USERとGDIに16ビット版と32ビット版の2種類があります。32ビット版の場合はUSERに4MB、GDIに2MBの容量が確保されています。ところが、16ビット版のためには、それぞれ64KBしか用意されていません。

 95/98/Meでは、Windows 3.1の機能を引き継いだため、USERのほとんどの処理は16ビット版を使います。GDIも基本的な描画管理は16ビット版が実行します。そのため、ウインドウを多数開くなどの操作によって、リソース不足が起こるのです。

 リソース不足を解消するには、常駐ソフトの数を減らすことが最も効果的です。まずは「スタート」ボタンの「プログラム」→「スタートアップ」に余分なアイコンが入っていないかを確認しましょう。

 「システム設定ユーティリティ」(下図)で使わない常駐ソフトを外す手もあります。ただし、ここにはWindowsを動かすために必要なプログラムも登録されています。名称や保存場所を確認して、必要ないものだけを外しましょう。

●使わない常駐ソフトは外す
「ファイル名を指定して実行」で「msconfig」と入力、「スタートアップ」タブを選ぶと、特定の常駐ソフトが起動しないように設定できる

 アプリケーションを終了したあと、使ったリソース領域がそのまま消えずに残ることがあります。これもリソース不足の原因になります。長時間使った後はリソースを解放するために、再起動をするとよいでしょう。

 なお、Windows XPではUSERやGDIは32ビット化され、リソース不足の問題は起きにくくなっています。