Windows XPのサポートが一定期間で終わるって本当?

Windowsは製品発売から一定期間が過ぎるとマイクロソフトのサポートが終了し、製品も買えなくなると聞きました。Windows XPはどのようなスケジュールなのでしょうか。

マイクロソフトは、Windowsなどの同社製品について、「ライフサイクルガイドライン」という規定を設けています。同ガイドラインで定めているのは、大きく分けると次の2つ。「製品の入手可能な期間」と「サポートの終了期限」です。
●「ライフサイクル」で規定すること

 1つ目の「製品の入手可能期間」とは、各製品(ライセンス)の販売終了期限を定めたもの。クライアント用のWindowsは製品発売後4年間が目安で、現在、入手可能なのはXP Home Edition/Professionalです。

 具体的には、Windows XPの店頭販売用パッケージやパソコンメーカーへのライセンス提供が今年12月31日まで、自作パソコンユーザー向けにCPUやメモリーなどのパーツと一緒に販売される製品の提供が来年12月31日まで。店頭在庫を除くと、これ以降はXPが買えなくなります。

 ただ、次期Windows「Windows Vista(開発コード名はLonghorn)」の開発は当初計画よりも遅れており、最近では来年末に発売とされています。そこでマイクロソフトでは、「早急にWindows XPの販売期間を延長するよう検討中」です。


サポート終了規定は3種

 2つ目の「サポートの終了期限」は、ユーザーが受けられるサポートの内容で3つに分かれます。

 まず、最初の段階が、マイクロソフトが提供するすべてのサポートを受けられる「メインストリームフェーズ」です。同社はWindowsパッケージを購入したユーザー向けに無償の電話サポートなどを実施していますが、これと各種の有償サポートを併せたすべてのサポートの利用が可能が基本です。

●Windows XPの「無償サポートは来年末に終了」がProは延期!?
XPのメインストリームフェーズは2006年12月31日終了予定。ただ、次期Windows「Windows Vista(開発コード名はLonghorn)」の出荷遅れで少なくともProfessional版は終了日が延長される見込みだ。その場合は延長フェーズも延びる

 ただ、Windowsのサポートは、ビジネス向け製品の方が、コンシューマー向け製品より手厚くなっています。そのため、ビジネス向けとされるXP Professionalのメインストリームフェーズは、製品発売後の5年か、次期製品が発売されて2年のどちらか長い方。つまり、本来ならメインストリームフェーズは、来年12月31日に終了する予定ですが、 XP Professionalについては、「Windows Vista」の発売が来年末なら、2008年末に延期されるはずです。

 次にXP Professionalには、「延長フェーズ」もあります。無償サポートは受けられませんが、有償サポートは受けられます。期間は、「メインストリームフェーズ」終了後5年、もしくは次々期製品の発売後2年のどちらか長い方です。

 なお、Windows Updateなどで提供されるセキュリティの修正プログラムは、両フェーズのいずれでも必要に応じて提供されます。

 そのほか、最小限のサポートとして提供されるのが、「オンラインセルフヘルプサポート」です。この期間中はマイクロソフトのWebサイトにある技術情報を参照したり、Windows Updateから既存の修正プログラムを適用できます。