アップグレード版のWindowsはOEM版にも適用できる?

 30GBのHDDと共に購入したOEM版のWindows 98 SEに、Windows XP Home Editionのアップグレード版パッケージを購入して適用できますか。できる場合、以下の例ではライセンスはどうなるのでしょうか。
(1)HDDを買い替えてシステムを移行し、30GBのHDDはスレーブに接続してデータ専用ドライブとして引き続き使用する。
(2)アップグレード後、HDDを買い替え、30GBのHDDを全く使用しない。
(3)新しいHDDにシステムを移行し、30GBのHDDは本体から取り外す。ただし、外付けUSBのHDDケースに入れ、必要な時にいつでも接続できるようにする。


PCパーツショップで販売されている、OEM(Original Equipment Manufacturer)版、DSP(Delivery Service Partner)版と呼ばれるバージョンのOSは、同時に購入したパーツにライセンスが付属します。パーツを破棄するとOSを利用する権利も失います。

 また、アップグレード版の使用許諾契約書には、「マイクロソフトによってアップグレード対象製品と指定されている製品の正規のライセンスをお客様がお持ちでなければなりません」と書かれています。

 パッケージで販売されている、Windows XP Home Editionのアップグレード版は、Windows 98 SEも対象になっています。このことから、お手持ちのOEM版Windows 98 SEのライセンスが有効なら、アップグレードが可能だと言えます。

 この場合、HDDが接続されているなら起動ドライブである必要はなく、(1)は全く問題ありません。(2)は、ライセンスが付与されている機器を装着していないのでNGです。(3)は現実の運用を考えるとグレーですが、取り外して使うことがあるなら、厳密にはライセンスに違反していると言えるでしょう。

 ご質問の例だと、アップグレード版ではなく、DSP版のHome Editionを購入する手もあります。98SE用に購入した30GB HDDということは、5年ほど前の製品だと思いますが、いつ故障するとも分かりません。この際、HDDの買い替えに併せて、新しいライセンスを入手しておくと安心です。価格もアップグレード版と大差ないか、ショップによっては安いこともあります。ただし、DSP版はアップグレードインストールができないので、注意が必要です。