鐘楼は1420年、鼓楼も1420年に城門の開閉と時刻を知らせるため建てられました。鼓楼と鐘楼の任務は北京城の正北を守るとともに、そ時を知らせることで、
「朝は鐘を鳴らし、夕べは太鼓を叩く」といわれていました。

 昔は、朝7時からは鐘を鳴らして時を知らせた。そのため、昼間時刻を尋ねるときは「幾点鐘?」。夜七時からは太鼓を叩いて時を知らせたため、夜は「幾更鼓?」
と聞いたそうです。

 鐘楼には高さ5.5メートル、直径3.4メートル、重さ63トンの銅製の鐘があった。その鐘の音は丸みがあってよく響き、周囲数10キロまで届いたという。また、鼓楼
には太鼓が25台あり、最大の太鼓は「年鼓」と呼ばれていた。残りの24台はそれぞれ中国の24節気を表していた。しかし、これらの太鼓はもう存在しない。今ある
25台の太鼓は、清代の嘉慶年間の太鼓の寸法に照らし合わせて、2001年に新しく作ったものだ。毎日2回、太鼓を叩くパフォーマンスが行われるが、時を知らせ
る役目はとうの昔になくなった。