クマガイソウの群生地

全国一といわれる、クマガイソウの群生地が西桂町にあります

初夏の訪れを感じさせてくれるクマガイソウは、木漏れ日に映えピンクの花と濃い緑色が訪れる人を和ませてくれます。クマガイソウはラン科の多年草で日陰にしか育たず全ての花が同じ方向を向くことが特徴です。小さい袋のように丸まっている格好が平家物語に登場する武将・熊谷直実が背負っていた母衣(ほうい)に似ていたのが、この名の由来といわれています。
このクマガイソウは、池田さんが1970年に5株を植栽し始めたのがきっかけで、何年もの年月をかけコツコツと大切に増やし育て続け保護してきたもので、今では全国一を誇る3万株もの群生地となりました。自然は保護すると、見事な結果を私たちに見せてくれるものです。

花は ゴールデンウイーク4月29日から5月16日日まで無料で見学できますが個人の所有地のため西桂町企画課に予約をしてください。雨天の場合は不可です。
 群生場所   西桂町倉見山の一角・池田さんの所有地(開錠が必要です)    
 問い合わせ先   西桂町企画課   0555(25)2121

熊谷草 (くまがいそう)は低山帯の竹林などに生え、アツモリソウと同じく自生地の開発と乱獲により絶滅寸前であると環境庁の植物版レッドリストで絶滅危惧U類(絶滅の危険が増大している種)に位置づけられた保護しなければならない貴重な植物です。
竹薮の中で生えることが多く、花の大きさは8cmくらいあり、日本の 野生ランの中では一番大きいとされており、葉が傘のようでユニークです。
名は平安時代末期に起こった 神戸の一ノ谷の合戦(1184年)で、平家物語の敦盛の最期の話に ちなんでいます。
一の谷の合戦で敗れた平家を追って 熊谷直実(くまがい・じろうなおざね)は、自分の息子と同じ年ごろの 敦盛の首を泣く泣く討ち取らざるを得ず、 その後、その霊を弔うために出家しました。
当時の武者は、後ろからの矢を防ぐために 誰もが母衣(ほろ)を背負っていました。
熊谷二郎直実が背負った母衣(ほろ)袋状の唇弁(しんべん)に似ているところから命名され、別名《ほていそう》の名もあり、名前に歴史と粋を感じさせる花です。

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