滋賀県長浜市の旧市街地の中心である「札の辻」に建つ「黒壁銀行」の愛称で親しまれてきた旧第百三十銀行の取り
壊しの危機に際し、旧市街の古建築の保存と再生のための博物館都市構想を掲げた第三セクター(長浜市と地元民間
企業8社が出資)「黒壁」を1988年に設立した。
  「黒壁」設立の主目的である旧第百三十銀行の保存と再生は同建築が1989年に黒壁一號館「黒壁ガラス館」としてオ
ープンすることにより達成された。 さらに「黒壁」はこの一號館の周囲の古建築を、次々と美術館、ガラスショップ、工房、
ギャラリー、カフェ、レストランへと再生してその数10館、「黒壁まちづくり」に参画する館を合わせると計30の古建築の再
生に携わった。1991年に新快速が長浜駅まで延伸したこともあって観光客が増え続け、その活況はエリア内の他の古
建築の再生・活用へと波及していった。