台南の赤嵌楼(せきかんろう)は、オランダの台湾統治が行われていた時に建てられた台南最古の歴史的建造物です。
 1652年に建てられ、当時は赤レンガの西洋風の建築物だったため「プロヴィンシア城」と呼ばれていました。しかし、
1862年の台湾南部を襲った地震により建物は全壊してしまいます。その後、19世紀に中国風の建築様式で「大士殿」
「五子祠」「蓬壷書院」「海神廟」、「文晶閣」が建てられ、今の姿になりました。日本統治時代には病院として使用されたこ
ともあり、解体修復工事をしたようです。その際、オランダ統治時代に使用されていた門や砲台跡が見つかりました。現在
でも、その遺跡を見学することができます。オランダの台湾統治時代から明時代、清代、日本統治など台湾の激動の歴史
の中、修復などが行われて現代まで残った台南のランドマーク的な名所古跡です。街の中にありますが、静かな雰囲気が
漂う赤嵌楼は、まるで時が止まったような場所です。